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介護福祉士おりがみ講師のブログ

心身のリハビリを目的とした折り紙、日本文化の折り紙、いろいろな要素を持つ折り紙を伝えてたく記事を書いています。

折り紙講師となるまで

癌の手術後で動けなかった時に
海外で日本の折り紙が人気があると
紹介している番組を思い出しました。

 

 

ベットの上でも
折り紙なら出来そう・・・。
 
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鶴くらいは、
簡単に折れるよと
気軽に折り始めました。

 

 

順調に折り進めて、
あと少しで完成のところで手が止まる。

 

 

「あれ?どうだったかな?」

 

 

完成しそうで完成しない。
折り紙の本もないし聞く人もいない。

 


試しに携帯で、
「鶴の折り方」と検索してみると
いくつも鶴の折り方が出てきました。

 

 

動画を見ながら、
何とか折り鶴が完成しました。

 

 

自分が、
思い描いていた鶴とは、
ほど遠い出来上がりでした。

 

 

だけど
完成できた事が嬉しく、
次はもっと上手く折りたいと
意欲が出てきました。


そして、
進みはゆっくりですが、
小箱やくす玉をたくさん作り、
自分のベット脇に飾る事が
楽しくなっていました。

 

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ある日、

 

 

看護師さんから、
「小児科病棟に持っていきたい」ので、
譲ってほしいとお話しをいただきました。

 

 

ベット脇に飾ってある中から、
数点を看護師さんに選んでもらい、
小児科病棟へ持って行ってくれました。


数日経ったある日、
看護師さんから

「ありがとう、みんな喜んでましたよ。」


と言ってもらいました。

 

その言葉を聞いた時に
こんな自分でも折り紙作品で、
人を楽しませる事が出来た!!

 

もしかしたら、
動けるようになれば、
もっといろんな事ができるのかもと
考えるようになりました。

 

そして、
手術後の経過が順調だったので、
2週間で退院する事が出来ました。

 

 

自宅に帰ってきたものの
体力も落ちたせいなのか、
思うように動けませんでした。

 

 

それでも
退院した事は、私のとっては1歩、
前に進めたと思いました。

 

そして、
元の生活ができるように
通院治療を頑張りたいと思いました。



 

今、思えば・・・・



折り紙をしていた事が、
心のリハのビリになっていたんだ!

 

だから
抗がん剤の副作用で、
浮腫みや発熱があった時も、
前向きに治療が受けられたと
思いました。

 

 

抗がん剤治療が終わり、
約1年後に通院をしながら、
介護福祉士として,
社会復帰する事ができました。

 

自分の体調に合わせて、
老人ホームや訪問介護
働き方を変えながら、
たくさんのおじいちゃんとおばあちゃんと
関わることが出来ました。

 

訪問介護で知り合った、
おじいちゃんやおばぁちゃん達は、
腰や足に痛みがあったり、
手に力が思うように入らないと言っていました。

 

でも
家族に頼る事なく、
一人暮らしをしている
おじいちゃんやおばぁちゃんが、
たくさんいました。

 

その中で、
毎週土曜日に、
デイサービスへ行っている
おばあちゃんの家に
掃除のサービスの為訪問しました。

 

 

掃除機をかけながら、
おばあちゃんに
話の流れで、
「娘さんと住まないんですか?」と
何気なく聞きました。

 

すると
おばあちゃんは、


「娘も家庭があるから、
孫が中学生だし、大変みたいで・・・
でも、時々娘夫婦が来てくれるよ」と


話してくれました。

 

私は、
「お孫さん達が、
遊びに来る日が楽しみですね」
と返事をしました。

 

 

おばぁちゃんは、
「そうなの」と
笑顔で返事をしてくれました。

 

 

そんな話をしながら、
あっという間に
サービス時間が終わりました。

 

 

そして


「また、来週きますね」と
いつもの挨拶をした時に・・・
「ちょっと待って・・・」と
呼び止められました。

 

私が何か、
忘れ物でもしたのかと思い、
玄関先で待っていました。

 

 

すると 

おばちゃんが、
「これ、デイサービスで
作ったの、持って帰って」と
折り紙で折ったコマを
私にくれました。

 

 

その時は、
「ありがとう!」と言って受け取り、
すぐにおばあちゃんの家を
離れました。

 

 

そして1週間後に
掃除のサービスの為に訪問しました。

 

私は、靴を脱ぎながら、
「折り紙のコマをありがとうございます。
デイサービスで、折り紙もやるんですね!?」と
おばぁちゃんに話しかけました。

 

おばぁちゃんは、


「子供の頃は、折り紙をよく、
 折っていたから懐かしいわね!
 手の指も動かすから、
 物忘れの予防にもなるみたいよ!」と

 

デイサービスの
スタッフから聞いた事を
私に教えてくれました。

 

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そのおばぁちゃんが
話してくれる、
デイサービスの事を
聞いているうちに・・・

 


デイサービスでも
働いてみたい!!と
思うようになりました。

 

 

なぜなら、
自分が入院中や治療中の時に
折り紙をしていたことで、
心のリハビリになっていた事を
何度も思い出すように
なったからです。

 

デイサービスだったら
レクレーションの時間で、
折り紙ができるかもしれない!
と思いました。


仕事の合間に
いくつかのデイサービスに
面接に行きました。


面接では、
健康状態も聞かれました。
私は、癌経験者で
再発予防の治療中と
答えました。

すると
「病気の人は、採用できません。」と
言われました。

 

 私はその言葉を聞いた時、
再発予防の治療なのに・・・
一度、病気になったら
働いては、いけないのか・・・と
悲しい気持ちになりました。

 

しばらくは
面接に応募する事が
できませんでした。

それでも
デイサービスで、
働きたいという思いは、
強くなっていきました。

 

そして
再チャレンジの
気持ちで
面接に応募しまいた。


あるデイサービスに
面接に行きました。

とても
家庭的な雰囲気の
デイサービスでした。

所長さんは、
「皆さんに挨拶を
しましょう。」と
言いながら私を
フロアへ案内されました。

 


おばぁちゃん達は、
「いらっしゃ」と
快く迎えてくれました。


所長さんは、
私の履歴書を見ながら
「心配な事はある?」と
聞かれました。


私は、
再発予防の治療を
理由に働けないのでは・・・と
いう不安を伝えました。


すると
「癌になった経験を
介護の仕事に活かして
みない?」という
言葉をかけてくれました。

 

後遺症や薬の副作用で
辛い思いをしている
人がいる。
私だったら、
その人達の気持ちに
寄り添えると思いました。

 

そして、
折り紙を通して
生活を楽しむ気持ちが
持てれば、
辛さも和らぐと思いました。

 

その気持ちを
所長さんに話すと
「一緒に頑張りましょう」と
言っていただきました。

 

 

デイサービスの
出勤までの間は、
楽しみ半分、不安半分・・・

でも、出勤してみると
不安な気持ちはありませんでした。

 

 自己紹介と合わせて、
折り紙で蝶々を作って見せると

 

「あっという間に
できちゃうのね」と
言いながら、
折り紙の蝶々が次々と
おばぁちゃん達の
手に渡っていきました。

 

すぐに興味を持ち
「折り紙を折りたいから、
教えてほしい」という
おばあちゃんもいれば、


「折っているところを
見ているだけでいいわ」という
おばあちゃんもいます。

 

それに
全く興味を持たない、
おじいちゃんもいます。

 

私は、皆さんに
折り紙に興味を
持ってほしいと
思いました。

 

そこで、
折り紙が身近にある日常を
作りたいと思い、
壁飾りを作る事を考えました。

私は
折り紙が大好きと言っていた
おばあちゃん達を誘いました。


おばぁちゃん達から
「お花をたくさん
飾りたい」と話してくれました。

 

ちょうど紫陽花が
咲き始めた頃だったので、
フロアの中も
紫陽花で飾る事にしました。

 

 

夕方の帰宅までの
待ち時間を利用して、
私とのおばあちゃん達の
折り紙教室が始まりました。



おばあちゃん達は
丁寧にひと折り、
ふた折りと折り進めています。
私は、その進みに合わせて
折り方を説明していきました。


2つ、3つと出来たところで、
帰宅の時間となりました。

 

おばぁちゃん達は、
「家でも折りたいから、
折り紙を持ち帰りたい。」と
言って数枚の折り紙を
渡すとニコニコしながら
送迎車に乗り込みました。


 

私は、デイサービスに来た時だけ、
折り紙を折ってもらう事をだけを
考えていました。

だけど
家に帰ってからも、
折り紙を折るという意欲に
嬉しく思いました。

 

 

その後も
帰るまでの時間を使って、
折り紙でお花作りをしています。



おばあちゃん達が
折った花を
私が、折り紙で折っていた
葉っぱの上の
のりで貼りつけていきます。

 

 

そして、
フロアの壁に
折り紙の紫陽花を
私とおばあちゃん達で
飾りつけました。

 

 

最後に
私が折り紙で作った
カエルを紫陽花の間に飾りました。

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一緒に作った
おばあちゃん達は、
「きれいだね」と
大喜びです。

 
その周りに居た
おばあちゃんや
おじいちゃん達も、
「いいね」と
笑顔で折り紙の紫陽花を
見ていました。

 

 

それから
季節や出来事に合わせて、
折り紙の壁飾り作りを
続けています。

 

このようにして、
少しでも
折り紙に触れてもらいたい。

折り紙で、
笑顔も増えるし、
次は、何を作ろうかと
やる気もでます。

ゆっくりですが、
確実に折り紙を楽しみながら、
リハビリにつなげている、
おばあちゃん達が増えています。

 

 

例えば・・

2年ほど前まで、
折り紙を人に教えるほど、
得意だったおばぁちゃん。
自宅で転倒してしまい、
大腿部骨折で入院しました。

 

病院でリハビリをして、
歩けるようになり退院しました。

 

 でも、
入院生活をきっかけに
おばぁちゃんは、自信を無くしてしまいました。

 

折り紙も触ろうともしないし、
表情も以前のような
笑顔も少なくなりました。

 

 

私は、おばぁちゃんの隣に座り、
折り紙をゆっくりと
折り始めました。

 

 

最初は、興味がない様子でしたが、
出来上がりに近づくと
折り紙を見つめていました。

 

私は、「もうすぐ出来るよ」と
おばぁちゃんに声をかけました。
すると
「あら、楽しみね」と
ちょっと笑顔になりました。

 

 そして、
完成した折り紙を
おばあちゃんに渡したところ
表情が和らいでいました。

 

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まだ、自分からは、
折り紙を折ろうとしないけれど

 

折り紙作品を見て、
笑顔が増える、
会話が増える。

 


その結果、
意欲が出てくると考えて、
心のリハビリとして続けています。

 

 

もう一人は、
物作り大好きなおばぁちゃん、
片麻痺で、言葉も思うように出ない。

 

デイサービスで、
用意した塗り絵を
バインダーに挟んで
いつも塗り絵を塗っています。


ある時、
「いつも同じ事ばかりで
つまらない。」と
そのおばぁちゃんの
言葉を聞いた私は、
大好きな事も毎日だと退屈になる。


好きな塗り絵も
~やらされている~に
なっていた事に
気が付きました。

 

私は、
「折り紙をやりましょう」と
誘いました。

 
おばぁちゃんは、
「えぇ、無理!無理!」
と言いながらも
とてもいい笑顔でした。

 

おばぁちゃんの前に
黙って折り紙を1枚置きました。

私は隣に座り、兜を折り始めました。

 

すると・・・

 

おばぁちゃんが、
「待ってよ!」と言い
ひと折りしようとするが、
折り紙が動いて、
上手くできない。

 

私が、
おばぁちゃんの折り紙を
動かなようにおさえ、
やっとひと折り・・・

 

そうやって、
折り進めていくと
おばぁちゃんは、
自分の麻痺している手の下に
折り紙挟み、折り始めました。

 

私が、
「いい、考えですね」と
声をかけると
おばちゃんは、
「この方が早いよ!」と
言いながら、折り進めました。

 

 

そして、
おばちゃんと私の
兜が出来上がりました。

 

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その後の
おばぁちゃんは、
折り紙の日と塗り絵の日を
自分で決めて、
積極的に取り組んでいます。

 

 

 次のおばあちゃんは、
デイサービスに飾ってある、
折り紙作品を何でも持って帰る
おばぁちゃん。

 


ある日、
担当者会議に出席するために
そのおばあちゃんの
家に行きました。

 

 

おばぁちゃんは、
ベットの上に座っています。

 

そのベットの前に
おばぁちゃんの娘さん
ケアマネージャーさん、
訪問看護のリハビリの先生、
そして私が、座りました。

 

ケアマネージャーさんから、
デイサービスの様子を聞かれた時、
おばぁちゃんが、

 

「この人ね、
折り紙が上手なのよ!」と

おばあちゃんが、
座っているベットの
足元にある棚に飾ってある、
折り紙作品を
指さして紹介してくれました。

 

おばぁちゃんが指さした作品に
リハビリの先生が手に取りました。

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私は、
折り紙の作品が両手で
縦にクルクルと回すことが
できると説明しました。

 

先生は関心しながら、
「クルクル回していれば、
リハビリにまりますね」と言って
その折り紙の作品を
おばあちゃんに
手渡しました。

 

「ほかの人にも
勧めてもいいですか?」と
尋ねました。

 

リハビリの先生から、
「とてもいいですよ、
楽しみながら手を
動かせますよね」という
言葉をいただきました。

 

でも、折り紙得意な
介護福祉士では、
説得力がないと
感じた私は
関連した資格が
ないか調べました。

 

すると
折り紙講師の資格が
ある事を知りました。
テキストの100作品を
正しく折れたら
合格という内容です。

 


私は、すぐに申込みをし、
作品を折り続け提出しました。
数週間後に折り紙講師の
資格証が届きました。

 

これで
折り紙の得意な
介護福祉士から
折り紙講師となる事が
できました。

 

今後は、
高齢者の方や
病後やケガからの
社会復帰を目指す方。

リハビリの先生や
看護師、介護士の方へ


私と一緒に
折り紙を楽しみませんか?

 

折り紙を通して、
心と身体のリハビリを
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